この記事はデスクトップ用グラフィックスカードについて言及しています。ラップトップ用の同様モデルのグラフィックスカードは、約40%ほど性能の低くなります。
ラップトップについては、下記の記事を参照ください。
- ナレッジベース:おすすめのラップトップPCを教えてください。
1. 主な検討事項
1.1:パフォーマンス(PassMarkスコア)
Lumionには、できるだけ多くのPassMarkポイントを持つ専用グラフィックスカードが必要です。
スコアが高いほど、Lumionのパフォーマンスが向上し、レンダリングが速くなります。
お使いのPCに搭載されている専用グラフィックカードは、下記の記事の「2.2 グラフィックカードドライバを特定する」をご覧ください。
グラフィックカードのパスマーク(G3DMark)を確認するには、こちらをご覧ください。 または、こちらからグラフィックカードを検索して、パスマーク(G3DMark)を確認することもできます。
1.2:ドライバー
Lumion 2023を起動するには、最新のグラフィックカードドライバが必要です。
- NVIDIA:バージョン528.49以上(2023年2月8日にリリース)
- AMD: バージョン22.11.2以上(2022年12月8日リリース)
最新のドライバーの入手方法は下記記事を参照ください。
- ナレッジベース:Lumionの実行に必要な最新のシステムソフトウェアはどのようにインストールしますか?
1.3:グラフィックカードメモリ
ビデオメモリを増やすと、プロジェクトの全体的なパフォーマンスが向上します。
以下のガイドラインでは、想定されるプロジェクトの複雑さに基づき必要なグラフィックカード、ビデオメモリの量、最小スコアについて説明しています。
- ナレッジベース:プロジェクトの「複雑さ」をどのように判断しますか?
1.4:プロセッサー
高速なグラフィックカードは、高速なCPU(プロセッサー)と組み合わせることが理想的です。
1.5:電源
お使いの電源がグラフィックカードに適しているかどうかはこちらをご覧ください。
1.6:レイトレーシング
Lumion 2023にはレイトレーシング機能が搭載されています。
この機能を使用するには、この技術に対応したグラフィックカードが必要です。
ハードウェアアクセラレーションによるレイトレーシングをサポートするGPU:
- Nvidia GeForce RTXseries (RTX 20X0, RTX 30X0, RTX 40X0…)
- Nvidia Quadro RTXseries (Quadro RTX 8000, Quadro RTX 6000, Quadro RTX 5000…)
- Nvidia RTX Aseries (RTX A6000, RTX A5500, RTX 5000…)
- AMD Radeon RX 6000 series (RX 6900, RX 6900 XT, RX 6800…)
- AMD Radeon RX 7000 series (RX 7900 XT, RX 7900 XTX…)
- AMD Radeon PRO W6000 series (PRO W6800, PRO W6600…)
これはあくまでオプション機能です。グラフィックスカードがレイトレーシングに対応していなくても、Lumion 2023を使用することは可能できます。
(レイトレーシングエフェクトは利用できませんが、ラスタライズパイプラインでのレンダリングは可能です。)
2. グラフィックカードの推奨要件
2.1:ハイエンドの要件(複雑なプロジェクト)
2.1.1:非常に複雑
詳細な都市、空港、スタジアムなど。
[「Aedas City」
Aedasによるデザインとプロジェクト、Beehiveによりレンダリング ]
最低条件:
- 32GB以上のグラフィックカードメモリを搭載したグラフィックスカード
- 最低22,000以上PassMarkポイント
例:
2.1.2:大規模
ファインディテールネイチャーや3Dグラスなどのハイエンド機能を使用した非常に詳細なランドスケープ。
2.1.3:詳細なシーン
多くのモデルとHDテクスチャで構成されたインテリアを配置した詳細な複数階の建物。
- NVIDIA:Geforce RTX 3090*, RTX 3090 Ti*, RTX 4080*, RTX 4090*, RTX A5000*, RTX A5500*, NVIDIA RTX A6000*
- AMD:Radeon RX 6800 XT*, RX 6900 XT*, RX 6950 XT*, RX 7900 XT*, RX 7900 XTX*
*レイトレーシング対応
NVIDIA RTX 3090 TiやAMD Radeon RX 7900 XTなどの超高性能カードでは、できれば3,500以上が望ましいです。
2.2:推奨される要件(複雑なプロジェクト)
OpenStreetMapやその他の単純なモデルで作られた小さな公園や街の一部など。
「Villa Winery」Ten Over Studioによるモデリング、Act-3Dによるレンダリング
いくつかのモデルとHDテクスチャで構成された、詳細なインテリアを備えた大きな家。
(ほとんどがLumionライブラリのコンテンツ)
「Villa in Casale」Marco cacciniによるモデリング、Act-3Dによるレンダリング
ファインディテールネイチャーなどのハイエンドモデルを使用した、ランドスケープを含む単一の住宅や商業施設のモデル。
「Museum」Obra Visualによるモデリング、Act-3Dによるレンダリング
- NVIDIA: GeForce RTX 2080 Ti*, RTX 3060*, RTX 3070*, RTX 3070 Ti*, RTX 3080*, RTX 3080Ti*, RTX 4070 Ti*, Quadro RTX 5000*, Quadro RTX 6000*, Quadro RTX 8000*, Quadro P6000*, NVIDIA TITAN XP*
- AMD: Radeon RX 6700 XT*, Radeon RX 6750 XT*, Radeon RX 6800*, Radeon PRO W6800*, Radeon Pro W5700X, Radeon VII
*レイトレーシング対応
2.3:必要最低限の要件(シンプルなプロジェクト)
Lumionモデルとテクスチャを備えた小さな公園または住宅。
「VIlla Cabrera」Obra Visualによるモデリング、Act-3Dによるレンダリング
最低条件:
- 6GB以上のグラフィックカードメモリを搭載したグラフィックスカード
- 9,000 PassMarkポイント
例:
- NVIDIA: GeForce GTX 1060, GeForce GTX 1660, GTX 1660 Ti, GTX 1660 SUPER, GTX 1070 Ti, GeForce GTX 1080, GeForce GTX 1080 Ti, RTX 2060*, RTX 2060 SUPER*, RTX 2070*, RTX 2070 SUPER*, RTX 2080*, GeForce RTX 3050*, RTX 3060*, NVIDIA TITAN X*, Quadro RTX 3000*, Quadro RTX 4000*, Quadro RTX 5000*, Quadro P4000, Quadro P5000, Quadro P6000, Quadro K6000, Quadro M5000, Quadro M6000, Quadro P4200
- AMD: Radeon Pro W5500, Radeon RX 5500 XT, Radeon RX 5600, Radeon RX 5700, Radeon Pro 5700, Radeon Pro 5700 XT, Radeon Pro W5700, Radeon RX 6600*, Radeon RX 6600 XT*, Radeon RX 590, Radeon R9 390X, Radeon Pro WX 9100, Radeon Pro Vega 56, Radeon RX Vega 56, Radeon RX Vega 64, Radeon Vega Frontier Edition
*レイトレーシング対応
この構成では、レイトレーシングや3D芝生など、Lumionのハイエンド機能を処理することはできませんので、ご注意ください。
また、4Kおよび8K解像度でのレンダリングには、最低でも8GBのビデオメモリ(VRAM)が必要です。
お使いのコンピュータがこれらの最低要件に近いと判断された場合は、ハードウェアをアップグレードすることをお勧めします。
3. よくある質問
3.1:インテルのARC専用グラフィックカードの新ラインは使えますか?
現時点では、Intel ARC GPUは正式にサポートされていません。
3.2:グラフィックカードの「スピード」と「メモリ」はどちらが重要ですか?
メモリの最大化とともに、最高のパフォーマンスを目指してみてください。
しかし、Lumionでは一般的にグラフィックカードの性能が重要な基準であり、次にメモリ量となります。
カードのメモリを重視するのは、複雑な作業、あるいは非常に大規模で複雑なプロジェクトに取り組む場合です。
小規模なシーンの場合、価格と性能のバランスから、グラフィックカードのスピードに重点を置くことになります。
3.3:ゲーミングとプロフェッショナル/ワークステーションのカードの違いはありますか?
NVIDIA GeForceとAMD Radeonのカードは、ゲーミングベースの3Dグラフィックスを非常に高速に描画することができます。
- 例:NVIDIA RTX 3070 8GB, NVIDIA RTX 3080 10GB, NVIDIA RTX 3090 24GB, AMD Radeon 5700 XT 8GB, AMD Radeon 6700 XT 12GB, AMD Radeon 6900 XT 16GB.
NVIDIA Quadro、NVIDIA RTX Aシリーズ、およびAMD Radeon Proカード(プロフェッショナルまたはワークステーションカードと呼ばれる)は、より多くのメモリを搭載し、CADソフトウェアで線や塗りを非常に速く計算しレンダリングできる場合があります。
また、特定のCADソフトウェア用の認定ドライバが含まれていることが多いですが、高価になる可能性があります。
- 例:NVIDIA RTX A5000 24GB, NVIDIA RTX A6000 48 GB, NVIDIA Quadro RTX 6000 24GB, AMD Radeon Pro W6800 32 GB.
お客様の多くは、LumionとCADソフトの両方で作業する際に、コンシューマー(ゲームベース)のグラフィックカードを使用しています。 コンシューマー用のグラフィックカードとプロ/ワークステーション用のグラフィックカードには若干の違いがありますが、コンシューマー用のカードでもCADソフトでは問題なく動作します。
同じPassMarkポイントで、より高価なプロ/ワークステーション用カードと、より安価なコンシューマー用カードのどちらかを選択する必要がある場合は、通常、コンシューマー用グラフィックカードが良い選択となります。
ご購入の際には、必ずハードウェアの専門家に相談し、ご利用のコンピューターの構成に最適なアドバイスを受けてください。
3.4:Lumionは、複数のグラフィックカードを利用できますか?
複数のグラフィックカード(NVIDIA SLI、NVLink、AMD Crossfireのいずれかの構成)を使用しても、Lumionのパフォーマンスやレンダリング速度は向上しません。Lumionは、Lumionのウィンドウが起動しているモニターに接続されているグラフィックカードのみを使用します。
一部のユーザーは、2枚のグラフィックカードを2つの異なるモニターに接続して使用しています。そうすることで、1つのモニター/グラフィックカードでLumionを使用しながら、もう1つのモニター/グラフィックカードを他のアプリケーションに使用することができます。この方法では、パフォーマンスにほとんど影響を与えません。
注意:他のソフトウェアが動作していて、コンピュータのCPUに多くの負荷をかけている場合は、コンピュータの最大性能を多くのプログラムで分担することになるため、レンダリング時間が長くなることがあります。
また、NVIDIAがSLIブリッジのサポートを終了したことも言及する価値があります。
NVLinkは利用可能ですが、現在はGeForce RTX 3090、RTX A6000、RTX A5000およびそれ以降の製品にのみ限定されています。
20シリーズやQuadro RTXカードからのブリッジとは相互性がありません。
3.5:Lumionは外部グラフィックスカードユニット(eGPU)に対応していますか?
下記の記事を参照ください。
- ナレッジベース:Lumionで外付けグラフィックスカードユニット(eGPU)を使用できますか?
3.6:Lumionはドッキングステーションに対応していますか?
ドッキングステーション(Dell D6000など)は公式にはサポートされておらず、Lumionが期待通りに動作することを保証するものではありません。
3.7:DellとHPのワークステーション用グラフィックスカードはどうですか?
DellやHPのコンピューターに搭載されている一部の電源については、この記事のセクション4を参照してください。
3.8:AMD NAVIのグラフィックカードは対応していますか?
AMD Naviグラフィックスカードをお持ちの方は、最新のAMDドライバ(2020年4月1日以降)をご使用ください。