1. フォトマッチングとは
写真や画像上にモデルを配置し表示するエフェクトです。カメラモードで使用できます。必要に応じて、他のエフェクトを使用してモデルと写真の調和を整えたり、Photoshopなどの画像編集ソフトを使用します。
2. 手順
下記で説明する手順は、メーカーが提供する次のチュートリアルを元にしています。
その他、手順において使用するサンプルシーンや写真の情報をまずご案内いたします。
チュートリアル:フォトマッチング1 - 基本
フォトマッチングで使用するシーンファイル
ホーム画面>サンプル集>Villa Van Manen
フォトマッチングで使用する写真:Photomatching_Tutorial_1_Original.jpg
2.1 編集モードでレイヤー設定を行います。
フォトマッチングエフェクトの編集中に表示させるモデル以外は別のレイヤーに移動し、非表示にします。
今回は「BASE」と「FINISHED HOUSE」以外のレイヤーを非表示にします。
2.2 カメラモードに移動後、写真を撮影します。
2.3 画面左上にある「FX」ボタンをクリックします。
2.4 「カメラ」にある「フォトマッチング」を選択します。
2.5 「編集」をクリックします。
2.6 「写真を読み込む」(サムネイル)をクリックして、フォトマッチングで使用する写真を読み込みます。
・写真の読み込み完了後
2.7 X軸とZ軸の線を配置します。
X軸とZ軸の配置によって消失点からの角度が定まります。同じ軸線が同じ消失点を指すように配置しましょう。今回は写真にある家のモデルをLUMIONのモデルと置き換えてマッチングするという想定なので、写真の家のモデルの壁面を軸線の配置に活用します。このような対象となるモデルがない場合、地面から平行で90°の角度を持つオブジェクトなどを軸線の配置に活用します。
コツやヒント
①必要に応じて、フォトマッチングのサンプルを使用する(軸線の配置の目安となるオブジェクトがフォトマッチングで使用する写真にない場合など)
・フォトマッチングのサンプル写真
②軸線の配置では、SHIFTキーを押しながらマウスを移動すれば微調整が可能
③軸線は長くした方が制御が向上
④ボックスやグリッドなど参照オブジェクトを有効活用する
ボックス・・・モデルが取得する視点を感覚的に把握できます
グリッド・・・視点の適切さを確認する際に使用すると良い
2.8 「基準点を配置」をクリック後、モデルの角に基準点を配置したら「戻る」(チェックマーク)をクリックします。
「基準点を配置する」
モデルの角に基準点を配置
戻る
2.9 写真上の任意の場所にモデルを配置後、必要に応じて各項目のスライダーを調節し、「戻る」(チェックマーク)をクリックします。
方向・・・モデルの向きを調節できます。
スケール・・・モデルのサイズを調節できます。
透明度・・・モデルの透明度を調節できます。
暗さ・・・写真の明るさ/暗さを調節できます。
2.10 最低限のフォトマッチングの編集は完了です。
2.11 見た目に関わる編集を行います。
例1:エフェクトで見た目を整える
今回のケースでは、写真とモデルのライティングや色味が調和しているとは言えません。「色補正」や「スカイライト」といったエフェクトを活用して調和するように調整しましょう。
・エフェクト設定前
・エフェクト設定後
(①写真の空の条件を再現するため、リアルスカイのOvercast3を選択し、Y軸を中心に回転を167.1°に変更
②写真にあった元の家の色の明るさに近づけるため、色補正を選択し、色補正の上限を0.6に変更)
例2:元の写真にある要素を隠したり、表示させたりする
→今回のケースでは、写真にあった元の家の白い屋根部分は表示させないよう隠すことが望ましいです。この白い屋根はフォトマッチした家のモデルの後景の要素なので、編集モードで樹木をうまく配置するなどして自然に隠すことができます。
・編集モードにて白い屋根を隠す樹木を配置
・白い屋根を隠す樹木の配置後
なお、フォトマッチするモデルは写真の前景に配置されます。その結果、本来前景にあるべき写真の要素が隠れてしまうというケースが発生します。このようなケースにおいて、前景要素をモデルの前景に表示させるようにするには、Photoshopなどの画像編集ソフトを使用する必要があります。この方法を含め、Photoshopなどの画像編集ソフトを併用したフォトマッチングの高度な使用方法は、下記のチュートリアルで詳しく解説されています。ぜひご覧ください。
チュートリアル:フォトマッチング2 - 応用①
チュートリアル:フォトマッチング3 - 応用②
2.12 レンダリングします。
フォトマッチングが適用された画像のレンダリングでは通常のレンダリング画像に加え、フォトマスク画像とモデルのみの画像が書き出されます。
・通常のレンダリング画像
・フォトマスク
・モデルのみの画像